A「なんかさー、今の仕事、自分に合わない気がしてるんだよね。」
B「そうなんだ。自分はちょっと忙しくて、“合ってるかどうか”なんて考える余裕があんまりないかも。」
A「へぇ、そうなんだ。自分で選んだ仕事なのに、なんかしっくりこないんだよね。」
B「しっくりこないってあるよね。ただ、それだけだと漠然としてて、“じゃあ転職しよう”って簡単には考えにくいよね。」
A「そうそう。確かにすぐ転職ってわけにもいかないんだよね。」
B「自分も、この先キャリアアップで転職は視野に入れてるけど、今すぐって感じじゃないな。今の仕事である程度結果を出してからかなって。」
A「自分もそう思ってた。まだ就いて2年目だし、転職には早いかも。でもやっぱり“しっくりこない”というか、“思ってたのと違う”って感じるんだよ。」
B「どんなところが違うと思うの?」
A「それがよくわかんなくて…。人間関係とかは問題ないんだよね。」
B「職場の雰囲気はいいんだ?」
A「うん。チームのメンバーも上司もいい人ばかりだし、残業もそこまで多くない。だから人間環境のせいじゃないんだよ。」
B「それはよかったね。じゃあ仕事内容かな?」
A「そうかも。今は部分的な業務が多くて、チームで分担して進めることが中心。自分が何に向いてるのかもまだよくわからなくて、とりあえず与えられた仕事をこなしてる感じなんだ。」
B「なるほど。自分も似たような状況かな。ただ残業が多くて、土日も仕事のこと考えちゃうから、逆に“合ってるかどうか”考える余裕がないんだよね。」
A「あぁ、それはきついね。自分は土日はゆっくりできてるから、余計にいろいろ考えちゃうのかも。」
B「確かに。もし上司が変だったり人間関係が悪かったら、“さっさと辞めよう”ってなるけど、今の環境ならむしろ土日の時間をどう使うかが大事かも。例えば、自分のやりたいことにつながる勉強やセミナーに行ってみるとかも良いよね。」
A「そうだよね。その方がいいのかも。考えてみたら、自分がどうなりたいのかって、まだちゃんと想像できてないんだ。」
B「就活のときも“ホワイトで割が良いから”って選んだ仕事だったんだよね?」
A「そうそう。それが今“しっくりこない”原因なのかも。」
Bさんの受け答えが素晴らしい。私はBさんのようになりたい。
この会話でBさんのお人柄が本当に素晴らしいと思います。
私は相談する機会に恵まれ経験によって身に付けましたが、Bさんのような方があなたのそばにいるならば一生友達でいることをお勧めします。
今回の会話から推察される課題は、Aさんが自分の悩みを言語化できていないということです。
これはよくあることでなんとなく不愉快である。何か嫌な感じがする。最近の若い人だと無理という言葉で表現することがありますが、そこには細かな本人の価値観や嫌悪感があるはずです。
それをうまく引き出して、自己理解して次へ向かうと言うプロセスにつながると行動ベースで考えられるので、モヤモヤした不安から抜け出すことができると思います。
また、Bさんの素敵なところは自分の意見を伝えながらも、相手に考える余白を残していることです。
B「確かに。もし上司が変だったり人間関係が悪かったら、“さっさと辞めよう”ってなるけど、今の環境ならむしろ土日の時間をどう使うかが大事かも。例えば、自分のやりたいことにつながる勉強やセミナーに行ってみるとかも良いよね。」
こんな会話できたら、素敵だと思いませんか?
今回の事例に関しては、就職活動から就職して3年以内の皆さんにはよくある悩みかと思います。
これからの社会ではおそらく組織に所属することより、個人がどのような価値観を持ってどのようなスキルを持っているかということが重要視されていく時代となりそうです。
今まではそれが見える化されてきませんでしたが、今後SNS等を通じてはっきりとその人の人間性が見えてくるのではないかと推測されます。
そう考えると、パーソナルブランディングという考え方は必要になってきそうですね。
また、ここでポイントとなるのは、SNSやショート動画などスマフォに依存している人に時間があると、ぼんやりと不安を感じやすいということです。
ここでAさんは残業等は少なく、土日も時間があると言う話をしていました。
その中でその時間を有効に使えてない様子も伺えたかと思います。
このような状況は時間をSNSやショート動画で浪費するような使い方をしがちですね。
そうすると、ドーパミンレベルを上げてしまい、無駄に不安を感じやすいような状況を作ります。
働き方改革も大事ですが、自分が何者で何をしてると集中できるかを探すという事はこれからの時代、大切になるかと思います。
もちろんゲームなども良いとは思いますが、大抵の場合それもいつかは違和感を感じるでしょう。
違和感を感じた時はチャンスですので、自分を見つめ直してみてください。
自分が何者かを考えるのは人生のテーマです。早く気づく人もいれば、ゆっくり気づく人もいますから、焦らずに。
あなたにとって毎日の時間を有意義に過ごせるように願っております。
