M
今回のテーマは、「役割」このブログテーマでもあるマインドブロックからの開放に関係する内容だと思っています。自分が感じた心の中から沸き立つ人生の役割と親や社会から与えられた価値観の役割があるように感じるのですが、その点はどのように考えますか?また、Fさんが自分が感じた心の中から沸き立つ人生の役割は現在ありますか?
F
役割は一般的には、ある立場に対して集団や社会から期待される行動を指しますよね。まず、Mさんのいう親から与えられた価値観の役割、社会から与えられた価値観の役割のそれぞれについてもう少し教えていただけますか?
M
親は良かれと思って現在の状況に応じて理想像を押し付ける場合があると考えています。例を挙げるなら、学校選びや職業選択など安定思考を望む傾向があると感じます。子供は親を大切に思う気持ちがあればあるほど、親が喜びそうな役割を演じる場合があるのではないでしょうか。
社会から与えられた役割は、日本の場合学校教育の中で良くも悪くも「みんな一緒思考」になっているので、窮屈さを感じることもあるのではないかと思います。
両方悪いことであるとは全く思いませんが、それに気づくことは必要なことで、自分の思いに蓋をして小さな違和感を持ったまま職業人生を長く生きると慢性的なメンタルの問題や過度なドーパミンの問題などが起こりやすいのかと思いますが、そのあたりは心理職の立場として何か感じることや、お考えはありますか?
F
なるほど。確かにどちらも「与えられた価値観」による役割といえそうですね。
確かにこどもはどんな親であっても愛されたいという願いがあるので、親が喜ぶことをしたいがための行動は多いと思います。親の価値観が子供の人生に与える影響力は大きいと考えていますし、親の価値観を一度は疑ってみる作業を通じてはじめて、親とはちがう一人の成熟した人間として社会で歩んでいけるものだといわれています。
社会文化的背景による価値観も、以前ほどではなくとも、従来の日本の学校教育システムの“みんな一緒思考”による影響というのはまだまだ根深く影を落としているようにも感じます。自分の思いに蓋をして違和感をもちながらもそのままにしておく、あるいはもっと進んで記憶からさえも放り出してしまうことが、深刻なメンタルヘルスの問題に繋がるということも勿論あります。
ただしご質問のお答えとしては、“気づく”、あるいは、“違和感をもつ”ことを自分の人生の中で必要とするか必要としないか、それを取り入れて選ぶか選ばないかどうかは、個人の意思決定による自由だということです。
M
確かに、個人の意思決定による自由だとは思います。これは私の経験上の感覚的な思い込みかもしれせんが、最近は自由意思を尊重するあまり、社会貢献はしたいけど何をすれば良いかわからない。他には、何が自分の適正なのかを知りたい。など自己理解と役割のマッチングを探して彷徨っているような印象を受けますが、その点に関してはどのようにお考えですか?
F
個人的な見解として、それは強く感じています。個人の自由意思の尊重は、“どういう考えをもとに何を望んでいる”とか、“自分は何を大切に人生を歩んでいる”など、自分自身の考えや判断が前提になっています。でもこれは、心身と脳をしっかりと動かした“経験”を経ていないと創り出されないものですよね。昨今は経験を重ねるより前に、社会から個人の考えを問われるような状況が多くなっているように感じます。カウンセリングや心理検査に対しても、“生きづらさの背景を理解して自分らしい働き方を考え直したい”、“自己理解を深め、客観的に自分のことを知りたい”というようなニーズの方がとても増えたと思います。これはMさんのいうところの自己理解と役割のマッチングを探している、といえるのかもしれません。
M
Fさんが、前述した「これは心身と脳をしっかりと動かした“経験”を経ていないと創り出されないもの」の解釈として、日々興味のあることや直感で行動してみて試行錯誤をすることでしか人生の役割即ち使命に気付けないと私は考えますが、Fさんが自分探しに奔走している方に伝えるとしたら、どのようなメッセージを送りますか?
F
いいことも、悪いことも半分ずつ、くらいに思っているといいのではないでしょうか。
思い通りにいかないことや理不尽なことも生きていればたくさんありますが、それこそが大切な経験です。ちょっと余裕がある人が少ない社会なのかなと思うので、がんばっていても、もしかしたら周りに優しくしてもらえないかもしれない。ですが、必ず見てくれている人がいます。自分です。
“自分がちゃんと見てるぞ”って思って、いろいろな経験を試行錯誤して貯金していけば小さな自信になる。成功と失敗を繰り返せば、進むべき道がみえてくる。出会うべき人に出会えるようになる。好き嫌い、向き不向き、やりたいことから、自分らしさが見えてくる。
これが心の中から沸き立つ人生の役割、使命につながると考えます。このような有難い機会をいただいて改めて、私も日々自分探しを続けていきたいと思いました。
M
人生って不思議ですよね。その時の心の状態に適正なサイズの出来事がやってきます。苦しみを避けて生きると喜びは小さくなるし、仲間との楽しみばかりを追求しても一人になりたくなります。
「いいことも、悪いことも半分ずつ、くらいに思っているといいのではないでしょうか。」
この言葉が心に刺さりました。自分がちゃんとみていますので心の声を聞いて瞬間瞬間を大切に生きていきたいですね。
ダイアローグとは、単なる情報交換を超え、参加者同士が相手の意見や考えを深く理解し、共感を深めながら、新たな視点や行動の変化を生み出す「対話」を意味します。
組織では、相手と自分との間に「相互理解」と「共通の理解」を築くためのコミュニケーション手法として用いられ、信頼関係の構築や創造性の育成、組織力の向上に繋がります。
組織をマネジメントする立場にある人にとっては欠かせないスキルです。ただ、センスで乗り切っている人が多いと感じる印象もあるので、具体的な対話で学べるように表現してあります。
