半径5メートルの社会貢献
K: はぁ…。最近さ、ニュースとか見てて思うんだよな。俺、このままでいいのかなって。
D: お、どうした? 会社で何かあった?
K: いや、仕事は順調なんだけどさ。なんかこう…もっと「社会の役に立つこと」したいなって思うんだよね。
でもさ、俺にはNPO立ち上げるような行動力もないし、英語ペラペラで海外支援できるスキルもないし。結局、何から手をつければいいか分かんなくて、モヤモヤするんだよ。
D: あー、なるほどね。「何者かになりたい病」の発作か(笑)。
俺も去年、まったく同じこと考えてたから分かるわ。すごい人の本とか読んで、「俺は何をしてるんだ」って凹むやつだろ?
K: そうそう! 意識だけ高くて、足が動いてない自分がダサくてさ。
ダイキは最近なんか楽しそうだけど、そういう焦りとかないの?
D: んー、なくなったな。というか、「社会」の定義を変えたんだよね。
K: 定義を変えた?
D: お前さ、「社会貢献」って言うと、なんか「遠くの知らない誰かを救うこと」だと思ってない?
K: え、違うの? 貧困支援とか、環境問題とか…。
D: もちろんそれも素晴らしいけど、いきなりそこを目指すから足が止まるんだよ。
先輩に言われたんだ。「社会ってのは、お前の半径5メートルのことだぞ」って。
K: 半径5メートル…?
D: そう。職場の隣の席の人、コンビニの店員、すれ違う人。それが俺にとっての「社会」の全てなんだって。
だから俺、世界を救うのは一旦諦めて、とりあえず「隣の席の後輩がテンパってたらコーヒー奢る」ことから始めたんだよ。
K: えっ、そんなことでいいの? それなら俺もやってる気がするけど…。
D: それでいいんだよ。というか、それが「全て」なんだよ。
俺らがやってる「ちょっとしたお節介」の積み重ねしか、世界を良くする方法なんてないんだって気づいてから、すげー楽になったんだよね。
K: なるほどなぁ…。「世界」とかデカい主語で考えるから、自分がちっぽけに見えてたのか。
D: そうそう。だからK、まずは「隣の人」を笑わせてみ?
それができれば、お前はもう立派な「社会貢献家」だよ。
「社会の役に立ちたい」
その美しい想いを持ちながら、最初の一歩が踏み出せずにいるあなたへ。
動けない理由は、あなたの能力不足でも、勇気がないからでもありません。
ただ、「設定しているゲームの難易度が高すぎる」だけなのです。
ここからは、そのハードルを極限まで下げ、今日から「貢献する人」になるための3つの視点をお伝えします。
1「社会」という巨大な主語を因数分解する
多くの人は、「社会貢献」という言葉を聞くと、無意識に「NPO活動」「寄付」「ボランティア」といった「名前のついた立派な活動」をイメージしてしまいます。これが強力なマインドブロックです。
しかし、社会とは「人」の集まりです。
遠くの国の誰かではなく、今あなたの目の前にいる上司、友人、家族、店員さん。彼ら一人ひとりが「社会」そのものです。
「世界平和」を掲げると手も足も出ませんが、「目の前の人が落としたハンカチを拾う」ことなら、今すぐ誰にでもできます。道に迷っている人に声をかけるのも良いと思います。
まずは「社会=半径5メートル」と再定義してください。あなたの手が届く範囲を少しだけ温かくすることが、確実に世界を良くしていきます。
2「やりたいこと」は、お節介の先にしかない
「何をしていいか分からない」と悩む人は、机の上で「自分にできること(スキル)」を探そうとします。しかし、これは順序が逆です。
私たちの脳は、「実際に感謝された経験(データ)」がないと、自分が何に喜びを感じるかを判断できません。
「大丈夫?」と声をかけたらホッとされた。
資料をまとめてあげたら喜ばれた。
こうした小さな「お節介」を焼いてみて、初めて「あ、自分は人をサポートするのが好きなんだ」とか「情報を整理して伝えるのが得意なんだ」という発見があります。
「やりたいこと」は、頭の中ではなく、小さなお節介の積み重ね(行動)の中に落ちているのです。
3「自己満足」こそが最強の燃料
「そんな小さなこと、自己満足じゃないか」「偽善だと思われないか」。
そんな心の声(ブレーキ)が聞こえるかもしれません。
でも、自己満足でいいんです。
FMC相談室では、「あなたの悩みが社会を良くする」とお伝えしていますが、逆もまた真なりで、「あなたの喜び(自己満足)が社会を良くする」のです。
あなたが「やってあげたい」という内なる声に従って動くとき、そこには嘘のないエネルギーが生まれます。
「社会のため」と我慢してやる100の行動より、「自分がやりたいからやる」1の行動の方が、相手に伝わる熱量は高いのです。
どうか、「小さなお節介」を恐れないでください。
あなたが今日、隣の人に向けたその小さな優しさが、巡り巡って誰かの救いになることを、私たちが保証します。
あなたの未来が光り輝きますように。
