上司: 「この、札幌土産美味しいね。ありがとう。週末行ってきたの?」
部下:「私一人者なので、休日は推し活を楽しんでいて、週末は札幌ドームに行ってきました。」
上司: 「仕事もプライベートも、自由にできて独身ってやっぱり気楽でいいよね。」
部下:「そうですね、自由はありますが忙しい時や体調が悪い時は誰かに頼れたらって思うこともありますけどね。」
上司: 「でも、好きなことを自分のペースでできるのは特権なんじゃない?家庭があるといろいろ制約も多いしね。」
部下:「特権を存分に使って楽しんでます。ただ、もう20代ではないので良い人ができるといいなとも思っているんですよね。」
上司: 「そればかりはご縁だからね。出会いの機会を作っているの?」
部下:「なんだか、それも億劫で。。誰かと一緒に住むとか、もう無理なんじゃないかって思うこともあるんですよね。」
上司: 「空気みたいな男性募集してますってどう?」
部下:「私真面目に悩んでるんですけど」
上司: 「ごめん、ごめん」
30代の男性や女性との会話は気を使うことが多くなります。
それはこの頃になるとキャリア形成の見通しがついていたり、家族のいる、いない、それ以外にもシングル、出産、結婚、ライフプランなど、複雑な事情を抱えている場合が多くなるからです。
その際には、ふとした会話から相手に不快を与える事もあります。
今回のこの会話ですが、内容を見るとかなり関係性ができている上司と部下だと感じませんか?
理由としては、少し冗談交じりに話ができていることや、上司が価値観をはっきり伝えている点がそれに当たるかと思います。
では、この2人の交わした会話で、あまり関係性が成立していない二人と仮定したらどうなるでしょうか?
おそらくこの部下は今後上司と会話していこうとは思わないでしょう。
確実に地雷を踏んでいます。
同じような会話でも今までの関係性や親密性、会話の頻度やタイミングによって捉え方は人それぞれです。
このサイトでは何度も同じことを繰り返す形になってしまいますけれども、会話における1番重要な点は、相手を理解しようとすることだと考えています。
また価値観の押し付けが自分にないかをセルフチェックする必要性もあると思います。
価値観とは自分の生き方を反映しているので、ついつい相手にも求めたくなってしまうものです。
価値観の押し付けは厄介で、自分の正義を貫こうとして相手に期待する行為です。
相手が認めないと、何故か怒りにつながることもあるので怒りの感情が出たら価値観押し付けサインだと思って立ち止まれると良いですね。
相手は相手、自分は自分と割り切って会話できること。
これも重要だと思います。
私は最近文化の違う人たちともお話しする機会がありますが、やはり根本的に立ち位置が違うなと感じることがあります。
ただ、そのような人たちと会話をするときにも、相手の立場や文化的背景を理解すると考えて会話をすると、全ては理解できなくても、ある程度理解できるものです。
また、異なった価値観との会話は自己成長を感じるチャンスでもあります。
その日のコンディションを整え、相手が気持ちよく自己開示できるような疑問を混ぜて会話することを私は目指しています。
私もまだまだです。一緒に成長していきましょう。
