睡眠×眠れない不安

Q.日常生活に問題はありませんが、最近ベッドに入ってもなかなか眠れない日があります。そうすると、明日の仕事が心配になってしまいます。大事な予定がある前日は特に不安です。どうしたらいいでしょうか?(50代 男性より)

A.

翌日に大事な予定があると心配になりますよね。睡眠時間確保は確かに大切で、健康を意識して過ごしていらっしゃることは素晴らしいことです。また、責任感をもって誠実にお仕事されてきていることも伝わります。ただ、「毎日必ず〇時間寝よう!」と意気込んで目標を立てれば緊張感で目が冴えますし、長時間寝床にいると考え事が浮かびやすくなってしまいます。このようなことが何度もあると、ベッドや寝室に入る度に「また眠れなかったらどうしよう」と自動的に思うようになってしまい、脳の司令により体も覚醒モードになることでますます眠りにくくなってしまうのです。

2,30分経っても眠れないときは一度起きて別のことを行い、自然な眠気がきてからベッドに入りましょう。照明を暗めにして、脳の興奮を鎮めるようなリラックスできる過ごし方をしましょう。静かに行うストレッチやヨガ、瞑想、音楽を聴く、好きな香りを楽しむなどもいいですね。寝る前のお酒は、リラックスできるように誤解されがちですが、深い睡眠が減り後半に目が覚めやすくなってしまいます。テレビやPC、タブレットやスマートフォンの光(ブルーライト)も控えるほうがよいですね。寝室に持ち込まない・枕元に置かないなどして、定位置を変える工夫をしてみてください。

十分な睡眠が心身の健康のために大切ではありますが、必要な睡眠時間には個人差が大きく、年齢によって徐々に短くなっていきます。成人の適正な睡眠時間目安は6~8時間と考えられていますが、例えば25歳で8時間眠っていた方が45歳で6.5時間、65歳で6時間に減ったとしても自然です。年を重ねるにつれて早寝早起きの傾向が強まりやすく、特に男性の方がその傾向が高いといわれています。

すっきりと気持ちよく起きられ日中元気に過ごせることを目安に、日常生活をゆったりとした気持ちで見直してみてくださいね。<F>

〇こんなときは専門医にご相談を

・不眠が続いていて、日中の活動にも不調があったり日中強い眠気が生じたりする

・生活習慣を見直しても改善されない

・眠るために市販薬やお酒に頼り続けてしまう

・不調が続いていて、病気との関連があるかもしれない

<参考>

・厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「不眠症」/健康づくりのための睡眠ガイド2023 

・NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター 「不眠で困ったときは」 

・不眠の認知行動療法実践マニュアル:治療者ガイド 監修:日本睡眠学会教育委員会