睡眠×子育て
Q.1歳6ヶ月の娘を育てていますが、保育園でのお昼寝が長い日や興奮した日はなかなか寝てくれなかったり、夜間に起きてしまったりします。発育発達に問題があるでしょうか?私も働いていて寝不足のまま出勤する日が続いています。どうしたらいいでしょうか?(30代女性より)
A.
日々の育児とお仕事、本当にお疲れ様です。お母さんもお仕事に復帰して一生懸命がんばり、お子さんも新しい環境がはじまり大変な時期ですよね。生後から乳幼児期にかけては、まだ睡眠が不安定でリズムを確立している途中です。また、生まれながらによく眠る赤ちゃんもいればそうではない子もいて個人差が大きい時期でもあります。子育てをする親にとって、睡眠確保は健康を守るためにとても重要です。
① お母さん・お父さんの睡眠を最優先に
・夜の対応は交代制にするなど、無理をしない工夫を
・家族や周囲のサポートは、遠慮せず頼ってください
・安全な環境を整え、子どもが起きていても隣で休んでOK
・睡眠リズムは、少しずつ整っていくものです
夜間対応をお父さんと交代制にする、親族やサポーターにお願いして睡眠時間を確保するなど、遠慮せずに周りを頼りまずはお母さんの健康を第一に考えましょう。お母さんが元気でいることが、赤ちゃんのためにとても大切なことです。お子さんが夜中に起きて動き出しても室内が危なくないように整えておき、寝てくれないときは割り切って音が出ないおもちゃなどを与え隣で休んでもいいでしょう。翌日のお昼寝でこどもの睡眠は確保できますし、睡眠リズムは大きな波の中で次第に整っていくものです。今はまずご自分の体を休めることを優先してください。
② 1日の過ごし方を振り返ってみましょう
・保育園と睡眠の様子を共有してみましょう
・お昼寝が長すぎると、夜眠りにくい子もいます
・体をよく動かす日は、夜眠りやすくなります
・行事や初めての体験の日は、興奮して眠れないこともあります
→ 成長とともに自然に落ち着いていきます
保育園の先生にも現状を共有してみましょう。お昼寝時間は決まっていると思いますが、寝起きが悪くそのまま長く眠っているようなら起こしてもらうよう相談してみてもよいかもしれません。生まれつきよく動き、エネルギーが高く活発な子は、お昼寝で休むことで後半も元気が有り余ってしまうことがあります。年齢クラスが上がりお昼寝時間が減り日中の活動量が多くなるにつれて夜しっかり眠れるようになっていきます。もしできるのであれば、朝の登園前に外を歩く、お散歩しながら歩いて帰るなど体を動かす量を増やし帰宅してしっかりごはんを食べると疲れて眠りやすくなります。また、楽しかったり怖かったり強く感情が刺激されるようなことがあった日や初めての行事があった日などに、興奮してうまく眠れないことはよくあることです。年齢を重ねると自然になくなっていくことがほとんどですので安心してください。
③ 帰宅後は「落ち着く時間」を意識して
・寝る前のテレビやスクリーンタイムは控えめに
・代わりに穏やかなテンポの音楽を流すのがおすすめ
・親がリラックスしている姿が、子どもの安心につながります
帰宅後にスクリーンタイム(タブレット、スマートフォン、テレビ)や興奮する遊びを続けていると脳が覚醒して眠りに入りにくくなります。帰宅して食事・お風呂の支度と手が離せない時間帯におすすめなのは、音楽を流すこと。童謡やクラシックもいいですが、お母さんやお父さんが好きな曲を流すと喜び、大好きになるこどもも多いです。楽しそうに口ずさんでいる姿や声に、こどもたちもほっとできるようです。
④ 寝かしつけは「安心」がいちばん
・親子のふれあう時間が心を落ち着かせます
・毎晩同じ流れを繰り返すと、「寝る時間」が伝わりやすくなります
絵本の読み聞かせや語りかけで寝かしつけをしている方も多いと思いますが、この時親子の体をくっつけてリラックスを図ることがポイントです。触れ合うことで“愛情ホルモン”ともいわれるオキシトシンが分泌され、不安緩和や信頼感の形成に役立ちます。また、触れながら話しかけることで脳が活性化することもわかっており、次第に体の接触がなくとも優しい言葉がけや微笑みだけでも安心できるようになるのです。就寝前に同じ行動パターンが繰り返されると、“寝る時間なんだ”と伝わりやすいでしょう。親子で楽しんで続けられる方法を探してみてください。
⑤ 睡眠環境を整えましょう
・夜は暗く、朝は明るく
・音や物音に配慮しましょう
・夜遅い時間の遊びは控え、朝など時間帯を変えるのもおすすめです
夜は部屋を暗くし、朝はカーテンを開けて明るくしましょう。人の声やテレビ音など物音で起きてしまいやすいので対策をしましょう。お父さんが夜遅く帰って来てから一緒に遊ぶお話も耳にしますが、健やかな発達を考えるとおすすめできません。代わりに朝時間に切り替えるなど時間帯を変えてみてください。
最後に
お母さん・お父さんが健康を大切に過ごしていると、こどもも自然に生活リズムが確立されていきます。まずは、「自分が休めているか」「ひとりで頑張りすぎていないか」という視点でふりかえってみていただければ幸いです。<F>
<参考>
・健康づくりのための睡眠ガイド2023/厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「不眠症」
・科学的知見の普及啓発資料『はじめの100か月』の「アタッチメント」と「遊びと体験」/こども家庭庁
