4.学校には行かない道(子のきもち)
いやなことがあった?
わからない
じゃあどうして?
わからない
なんで行けないの?
わからない
自分のことなのに
自分のことがわからない
私のあたま、私のからだ、私の心
私の学校のはずなのに
たった一つわかるのは
わたしはいけない子
<解説> 不登校の背景には「やる気が出ない」「不安で動けない」という無気力や不安が最も多いといわれています。その要因を詳細に分析した調査では、本人と保護者の回答の約7~8割に「体調不良」「不安・抑うつ」「居眠り、朝起きられない、夜眠れない」など心身や生活リズムの不調がみられると報告されています(「文部科学省委託事業不登校の要因分析に関する調査研究(R6.3)」子どもの発達科学研究所調査より)。
親としては「このままで大丈夫?」「将来困るのでは?」という焦りや心配でいっぱいになりますが、大人の正論や「なぜ学校に行けないの?」という質問が続くと、子どもは責められている・怒られていると感じやすく、いつの間にか自分をダメな子だと責めてしまうこともあります。
「うまく言葉にできない」「自分でもよくわからない」という子どもも多数です。そのことをまず伝えて認めるだけで、安心できる子もいます。
気持ちを理解し寄り添うには、「なぜ?」よりも「どう?」「なに?」の問いかけのほうが話しやすいでしょう。
・どんな感じがする?/どんな気持ち?
・なにかきっかけになるようなことがあった?/思い当たるようなことはある?
・自分としては、どうしていきたい?
対応でまず大切なのは、生活の土台(リズムと意欲)を整えること。
確認するポイントは
・睡眠と起床の時間
・食事の状況
・楽しめていること・意欲を感じる活動があるか
昼夜逆転していなければ、登校時間より遅くてもOKと前置きしつつ、朝は一度起きて日の光を浴びることだけは続けるよう促します(窓越しでも十分)。体内時計をリセットすることが大切です。少量・簡単でよいので、好みの食べ物の中から栄養のある食事を用意してあげましょう。
もし「いじめ」「家庭のケア役割」「治療が必要な体や心の不調」など原因が明確な場合は速やかに介入しますが、無理や頑張りが続いて疲れ切った状態の子には、まずしっかり休んでエネルギーを回復することが必要です。
回復してきた段階では、次のような関わりも有効です
・一緒にできる活動を少しずつ広げる
・体を動かすチャンスをつくる
・できる範囲のお手伝いを任せて感謝を言葉で伝える
人・時間・場所の調整をしながら、安心できる関係(絆)を取り戻す支援を進めます。「学校に行く・行かない」よりも、人間としての自然な生活リズムを崩さないことの方がはるかに重要。
こどもは本来、希望や面白いことを見つける天才です。転んで立ち上がった経験は、世界を一回り広げ、その子の力になります。「転んでも誰かが手を差し伸べてくれる」「失敗も成長もあたたかく見守ってくれる」、そんなやさしさの余白のある社会を、子どもたちと一緒につくっていきましょう。<F>
※本記事の内容は、筆者の臨床経験をもとにした個人の見解を含みます。
